人物設定No.1〜No.3

GARMR&D(ガルムandディ)】
 キラ・ヤマトとカナード・パルスの2人で構成される傭兵部隊の名称。
元はメンデルに存在した、コーディネイター産業企業の名である。
2人が付けた名前は、正確には「GARMR&DEATH SIGHT(地獄の番犬と死地)」、つまり"地獄"という意味。
拠点はL4廃棄コロニー『メンデル』及び、サハク家の拠点である宇宙ステーション『アメノミハシラ』。
基本的に2人は個別に依頼を受け互いの動向を知らないが、双方に不利益になることはない。
なお、キラがミナの依頼を、カナードがデュランダルの依頼をこなすが例外もある。
最近の傾向で言えば、キラは単独任務が主、カナードはオルテュギアと組むことが多い。

 契約主との関わりから今大戦の核心部分に足を踏み入れているが、彼ら自身は戦争に興味がない。
傭兵という生き方を選んだのも、自分たちに出来ることの大部分が重なるため。
その世界で名を挙げることは容易ではないが、立ち上げ直後の特異さはかなり際立った。
・『翼が真っ黒に塗り潰された』フリーダムらしきMS。
・『"光る盾"を持つ、認識コード不明の』MS。
前大戦で『白のアルテミス』と呼ばれたカナードのMSは、大戦終盤まで第三勢力の守りの要だった。
フリーダムもまた第三勢力の象徴とも言える"剣"であり、どちらも生き抜いた者たちの目を引くに十分すぎる。
さらに彼らは、ミナやデュランダルと長期契約を結ぶ直前まで、MS以外の存在を出さなかった。
・依頼主からの接触手段を絶ち、契約のやり取りは全て情報屋を通す。
・受けた依頼は、たった2機だけで相手が望む以上の結果に終わらせる。
イコール、情報屋の好奇心を刺激し、己が手を出さずとも情報屋のネットワークで名を広げることになる。
その間、探りを入れてくる手をすべて遮断するという不可能に近い荒技もやってのけた。





01 カナード・パルス/Canard Pars
 遺伝子:Coordinator(Super)
 年齢:19
 性別:男
 所属:傭兵部隊『GARMR&D』
 搭乗機体:YMF-X000A/H『ドレッドノートΗ(イータ)』
 黒く長い髪に黒い服、アメジストの眼。容姿の端麗さもあって非常に目立つが、本人は自身に無頓着。
 メンデルで生まれた初期段階のスーパーコーディネイター。実質的には失敗作として冷遇されていた。
その理由は初期能力値が期待値をわずかにしか越えず、外見がユーレン・ヒビキの理想に叶わなかったためと思われる。
 ユーラシア研究所時代に成功体キラ・ヤマトの存在を知り、余りある憎しみを抱くようになる。
自分が失敗作であるなら、その成功体を倒せば自分が『本物』となれるのではないか。
そう考えていたが、思いがけず早い段階で見つかったキラが、戦争についても無知だったことに別の怒りが燃えた。
キラの心を壊し自分に執着するよう仕向けてから初めて、カナードは"成り代わること"について考える。
AAでラクスに出会い問われてから、それは大きな疑問と確信へ変わった。
 "自分は何のために生まれたのか"
それこそが最も必要で、探すべき己の存在意義そのものではないかと。
しかしそう簡単に見つかるわけもなく、とりあえず目先の"退屈しないもの"に関わることにしているようだ。

 前大戦時の二つ名は『白のアルテミス』、現在の機体はサーペントテールから譲り受けたものをオルテュギアで改修した。
今大戦ではミナが呼び始めた《月光のシャレム》という名が、そのまま二つ名として広まっている。
キラへの憎悪は消えはしないが、互いの境遇や思惑、存在意義などすでに切り離せない。
AA(特にラクス・クライン)に関わったことで、人間不信はそれなりに改善されたようだ。
 本人の性格や外見により、畏怖の念を抱かれやすい。しかしカリスマ性があるのか指揮能力に長ける。
メリオルを筆頭としたオルデュギアが彼のサポートに回ることが多いのは、これにも起因する。
また論理的に物事を説明することが上手く、シンやアスラン、ラクスやタリアなど、言いくるめられた者は多い。
MSやカナリアを造り上げたことから、工学方面への才能特出が窺われる。





02 キラ・ヤマト/Kira Yamato
 遺伝子:Coordinator(Super)
 年齢:18
 性別:男
 所属:傭兵部隊『GARMR&D』
 搭乗機体:ZGMF-X10A『フリーダム』
      ZGMF-X10A/R『フリーダムΛ(ラムダ)』
 カナードと同じく黒い服、鳶色の髪にアメジストの眼。どちらかと言えば美人というより可愛い部類。
 メンデルで生まれたスーパーコーディネイターの成功体とされる。遺伝子学的にはカナードの弟。
前大戦時、ヘリオポリスで偶然にAAに乗り込み、立ち寄った宇宙要塞アルテミスでカナードに出会う。
彼に向けられた憎悪と降り掛かった真実の重みは、当時のキラには荷が勝ち過ぎた。
その真実を"事実"としたキラは、まるで糸に引かれるように異動という形でユーラシア連邦軍へ志願する。
アルテミスの特務部隊へ属し、カナードと共にユーラシア連邦独自のMS開発に携わっていた。
 "自分は何のために生まれたのか"
カナードに己の根底を崩され、キラは常に暗闇の中を走り続けている。
闇の中に光る闇であったカナードを、唯一の導(しるべ)…救いとして。

 前大戦時の二つ名は『黒のセクメト』、エールストライクのコピー機体『アヌビス』に搭乗していた。
現在は、ミナが呼び始めた《幻影のシャヘル》という名が二つ名として広まっている。
精神面から来る色覚異常を来しており、自分とカナードの姿以外はすべて灰色に見える。
後にシンも見えるようになるが、それはシンが、フレイ・アルスターという大切だった少女によく似ていたから。
前大戦で亡くなった彼女が、今も自分たちを守ってくれていると感じているようだ。
ちなみに灰色の視界を持つキラから見ると、ラクスとミーアはまったく瓜二つで、偽物も本物もない。
 MSのOSリライティング、カナリアの人工知能開発など、プログラミング技術は最高の域だろう。
カナリアを『黒猫』『雌』『女性らしくない話し方』に設定したのはキラ。イメージは…?
 精神安定剤的役割と独占欲の強さから、カナードに対して異常なまでの執着を示す。
それは他の気に入った人物にも当てはまるが、そちらは幾分あっさりしている。
逆に嫌いという感情が向けば、とことん冷たくなるか視野に入れないという徹底ぶり。
人と接することが好きなようで、構ってもらえないと拗ね始める。





03 カナリア/CANARY.
 年齢:製造から1年
 性別:雌?
 分類:AI(Artifical Intelligence)
 所属:傭兵部隊『GARMR&D』
 2年近くをかけてキラが本体を、カナードが付属本体を造り上げた、猫の姿をした擬似人格コンピュータ。
擬似人格を持つ人工知能(本体)は、モルゲンレーテの人工知能を元に開発された。
本体を保護し独立運動機能を施された外見は人型ではないため、いわゆる半アンドロイド。
猫の姿、動作を完璧に模写され、毛触りや立ち振る舞いも猫そのもの。色は黒。
現段階で最高のAIとロボット技術を併せ持っていると言えるだろう。共同開発したジャンク屋の力も大きい。
 コロイドシステムを応用した無線接触回線を持ち、あらゆる機械に対して前足を触れれば接続することが出来る。
演算能力はスーパーコンピュータに匹敵する勢いで、キラの特技と併せればプラントの国家機密も盗み出せるという。
セキュリティも万全で、キラとカナードの声紋(他照合可能な事柄全て)にしか反応しない。
もちろん命令も訊かなければデータも取り出せないが、"彼女自身"の意思で情報収集などは出来る。
人語を話すための音声は、キラとカナードの声を掛け合わせた平均値だとか。









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