―――ラウンズのくせに、だって?
皇帝の命令を断る術なんてないね、当時は断る理由もなかったし。
何か尤もらしい理由をつけて断っていたら、と思うと今ではゾッとするよ。
ルルーシュ様にお会いしたあの日の私は子供だったが、けれど本当に思ったんだ。
"この方の騎士として生きたい"と。
本当に哀しい顔をされるから、この身に代えても、とは言えないが。
あの方の騎士で在れる今を思えば、今までのすべてに感謝出来そうだ。
ジノ・ヴァインベルグ
初対面:ブラックリベリオンより6ヶ月後
場所:アリエスの離宮
第一印象:まさかヴァインベルグとはねぇ…。
「うん、あの方からの手紙で名前を見たときは、本当に驚いたよ。
だってヴァインベルグだよ? 今までにも何度かラウンズ並みの騎士を輩出してる、名門中の名門だ。
でも考えてみたら〜…そういえば当時、アッシュフォードと肩を並べてたなぁって。
片方は騎士を、片方は騎士が乗る兵器を。
皇族と繋がりがあるのは、家の歴史から見ても当然だしね。
…そうだね。彼は真っ直ぐで、確かに騎士向きだよ。
貴族って基本的にどっか歪んじゃうんだけど、彼は本当に真っ直ぐだ。
真っ直ぐっていうのは良くもなるし悪くもなり易いけど、彼は大丈夫そうだから安心したよ」
ーーー ロイド・アスプルンドの場合
初対面:"ゼロ"復活より1ヶ月後
場所:アッシュフォード学園地下
第一印象:眩しい。
「ルルーシュがよく、"太陽のようだ"と漏らしていたんだ。
最初は何のことやらさっぱりだったが、会ってみればまさしくその通りだったな。
つまり中身の話で、外見の印象は後付けだ。
大貴族の家柄にしては捻くれていないし、傲慢さもあまりない。
まあ、よく"庶民"という言葉を連発しているが、それを補えるだけ屈託がない。
…そうだな。単に"太陽のような"だけなら、こちらの目を灼く最低な部類だろう。
やはり9年前の事件が大きいか。"闇"を知る人間は、恐いぞ?
ふふ、ヤツの逆鱗に触れた人間がどんな目に遭うのか、面白そうじゃないか」
ーーー C.C.の場合
初対面:ブラックリベリオンより6ヶ月後
場所:アリエスの離宮
第一印象:ブリタニアでは、最高の取り合わせですわね。
「ヴァインベルグ家は、ブリタニアにおいて知らぬ者は居ない騎士の家系。
いずれ本国との関わりが必要になったときに、きっと大きな力になるでしょう。
ジノ本人についてですか? そうですわね…。
同じ言葉の繰り返しになりますけれど、絵に描いたような『騎士』ですわ。
紅蓮弐式のデヴァイサーなどより、よほど頼りになりますもの。
彼ならば、ルルーシュの剣となり盾となり、生涯の騎士として生きてゆけますわ」
ーーー ユーフェミア・リ・ブリタニアの場合
太 陽 の リ ン ド ブ ル ム
黒 き 王 の 太 陽 の 騎 士
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08.11.8/11.1.23 修正