―――兄さんを初めて見たのは、母さんに頼まれたあの日。神根島だったよ。
そのときは、ボクとあまり年が離れていないはずなのに、なんだか母さんに似てると思った。
…うん。誕生日を祝われるなんて有り得ない話で、必要なものでもなかったから。
でもそれがとても大事なことだと教えてくれたのは、兄さんだった。
ルルーシュ兄さんはあの日、暗殺者であったボクの世界を壊したんだ。
そういえば、母さんのことを信じてくれたのも、最初は兄さんだけだったよ。
でも、不思議だよね。
どうやったら、あそこまで他人を信じることが出来るんだろう…?
ロロ・ランペルージ
初対面:"ゼロ"復活より1ヶ月後
場所:アッシュフォード学園地下
第一印象:裏側を歩いて来た目だな…。
「はっきり言って、気に食わないヤツだと思ったよ。私とは正反対なんだろうと。
たぶんロロも、私を同じように思ってるだろう。それについては、シャーリーの件ではっきりした。
私は自分で言うのもなんだけど、どんなタイプとも付き合える性格だと自負している。
でも彼に関しては、ちょっと勝手が違うらしいんだ。
とにかく、進んで関わりたい同志ではないな。実力なら十分、信用に値するが。
…ルルーシュ様と居るときの彼は、普通に見えるけどな」
ーーー ジノ・ヴァインベルグの場合
初対面:ブラックリベリオンより7ヶ月後
場所:キャメロットKMF研究所
第一印象:うわ、複雑そうな子だなぁ…。
「なーんて、そんなこと真正面から言ったら殺されそうだよねえ。いや、ホントに。
初めて会ったときは愛想笑いどころか、まったく目が笑っていなかったからね。
でもルルーシュ様と笑い合う姿を見ると、単に愛情に飢えてるのかも? とか思ったりもするよ。
パターンとしては枢木准尉…じゃなかった、枢木卿に似てるし。
本人たちは否定するだろうけど、赦しと甘えと無条件の愛情を求める辺りが、特にね。
でも最近は、だいぶ可愛げが出て来たんじゃないかな〜? ルルーシュ様の影響は絶大だよねぇ」
ーーー ロイド・アスプルンドの場合。
初対面:ブラックリベリオンより1ヶ月後
場所:アッシュフォード学園クラブハウス
第一印象:まるで子犬だな。
「初めは物凄い警戒心だったぞ? 毛を逆立てはしないが、相手を殺せるか殺せないかが基準だった。
私は殺せない部類だし、私の言動が始めから終わりまで気に喰わないらしい。
…ああ、他人の正論に一切耳を傾けない枢木に似ているんじゃないか?
フフ、初めて出会ったときから考えると、あの変わりようは見物だな。
ルルーシュにとって『普通』のことを、ロロは知らなかった。だから戸惑った。
戸惑って、けれど受け入れてからは一直線。マリーとは違う意味で、心底傾倒しているよ。
だからこそ、ヤツにとっての逆鱗は"ナナリー"なのさ。シャーリーとかいう女も、それで死んだ。
ジノはそれが理解出来なかったようだが、まあ、人間の心はそんなものだ。他人の心など分からない。
しかし…V.V(ヴィー・ツー)と言ったか。
あいつはなぜ、ロロに『母さん』などと呼ばれているんだ?」
ーーー C.C.の場合
死 天 使
時 よ 止 ま れ と 願 わ ぬ 子 ど も
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09.7.25/11.1.23 修正