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いつかの終わり。CルルC。
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ブリタニア帝国の崩壊。

黒の騎士団の瓦解。


それは同時に、それも唐突に訪れた。


なぜだと戸惑わなかった者は、誰一人としていない。

どうしてなのかと問うたのは、すべてだった。

だが、答える者は居ない。



もの言わぬ仮面だけがひとつ、そこに。



「なあルルーシュ。どこへ行く?」
「どこへでも。静かな場所が良い」

学生服を着た少年とブリタニアの拘束服を着た少女が、連れ立って草原を歩いている。

この地には、他に誰も居やしない。
誰もこの地に、辿りつけはしない。

「なあC.C.。ここは本当に、静かで良い場所だな」
「ああ。誰もお前の邪魔をしない。誰も私を捕らえようとしない」
「心配なのは食事だな」
「案ずるな。お前はいい加減、黙ってもてなされてれば良い」
「何もしないのも落ち着かないんだが」
「それくらい我慢しろ、ぼうや」
「お前に言われるとは思わなかったな。黙れ魔女」

くすくすと笑い合って、子どものように手を繋いで歩いた。
心の底から、幸せだと微笑んで。

遠くで誰かが手を振っているのが見えた。
少女が手を振り返し、その誰かが彼女の仲間なのだと分かる。
出迎えはどうやら、1人ではなさそうだ。



この地に来て、少年と少女はようやく平穏という時を手に入れた。
何者にも侵されぬ、聖域で。



その地を人は、『Eden−楽園』と呼んだ。
end.

2008.7.22

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