授けるアポリア
5.
たまに、それは10日に1度程度の頻度で、使わないよう努めている天司長の力が勝手に顕れることがある。
(呼んでいるのか…)
そんなとき、純白に輝く1対の羽を他人事のように眺め、サンダルフォンは空を見上げる。
「…もう少し、」
無意識に零れた言葉の先を、本人でさえも知らない。
もう少しで帰れる、のか。
もう少し留まりたい、のか。
End.
(アポリア:途方に暮れた状態)
2018.11.11
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