「5年後の今日、僕はまたここへ来ます。"絶園の樹"を戻しに」

植物の紋様へ形を変えた"絶園の樹"。
それを己の半身に負った吉野は、何も無くなった荒地でそう告げた。
麓へと歩き出した彼を止める術は、誰一人として持たず。
姿が霧に隠れる直前、吉野は葉風たちを振り返り、笑みと共に紡いだ。

「『"近いうちに、差し向かいでご不審を解いて差し上げよう"。
"そうすれば、ここでの出来事はすべてなるほどと納得なさるはずだ"』」

ーーー"それまでは心楽しく、何事も良い方へ解釈なさい"。

どうか良き終幕(フィナーレ)を



2013.3.13

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